花粉症抑制の手術にはどのようなものがある? 代表的な手術とその費用を紹介
20代の女性からの質問です。
毎年花粉症に悩まされています。結構症状が重く、目のかゆみと鼻水が酷いのです。よく「眼球を取って洗いたい」と表現する人もいますが、激しく同意です。手術も検討していますが、どのような内容でどのくらい費用がかかりますか?
◆花粉症の手術には多くの種類がある
花粉症は、薬が効かない人も多くいます。そのような場合、手術という選択肢もありますが、外科的医療を躊躇する人もいるようです。恐らく手術内容や費用がわからず、不安なのでしょう。実は花粉症手術には、いくつもの種類があります。最も知られているのは、下表の①にある「鼻腔粘膜焼灼術(びこうねんまくしょうしゃくじゅつ)」で、鼻の中をレーザーで焼き、粘膜の過敏性を抑える手術です。
◆花粉症対策手術、他には?
代表的な手術はもう2種類あり、「②粘膜下下鼻甲介骨切除術(ねんまくかかびこうかいこつせつじょじゅつ)」と「③後鼻神経切除術(こうびしんけいせつじょじゅつ)」がそれです。前者は下鼻甲介粘膜の下部にある骨を除去する手術で、鼻腔を拡大することで鼻づまりの解消を狙います。後者は下甲介の神経を数本程度切断する手術で、鼻腔内の粘膜を切開しアレルギー物質に反応する神経を切断することで、アレルギー反応の抑制を狙います。
◆個々の症状に合った手術を
おのおのの手術にかかる費用は、おおむね右表の通りです。知っておいてほしいのは、手術の効果は永続的なものではないということです。平均して半年から数年と報告されています。ただし、症状の程度や花粉の飛散量、術式との相性で効果の持続期間は人により変わります。そのため、医師と症状について綿密に話し合い、適切な手術を選択することが大切なのです。
上記費用とは別に、診察料や薬剤料、処方料が必要です。また今回紹介したのは、代表的な手術方式です。最近は、他にもさまざまな術式が開発されて効果をあげているようです。大切なのは、ご自分の症状に合致した手術を選ぶことです。事前の検査も含めて慎重にお考え下さい。
担当:金子