脂肪燃焼の仕組みを知って効果的に痩せよう
50代男性からのご質問です。
腰回りの肉付きがよくなってきて、運動しても落ちにくくなっているのを実感しています。日頃から食事に気をつけたり、適度な運動を心掛けたりしているのですが、効果はいまいちです。どうしたら痩せられるでしょうか。
◆脂肪燃焼のプロセスは可燃ごみの処理工程と同じ
ダイエットの際、最も大事なのは中長期的に取り組むこと。そして何をするにせよ、習慣づけることです。「生活習慣病」という言葉もあるように、習慣は良くも悪くも体に響きます。その上で、今回は脂肪が燃える仕組みを説明します。脂肪燃焼は、可燃ごみの処理とほぼ同じ工程をたどります。つまり、分解 → 運搬 → 燃焼です。
◆脂肪の分解と運搬
空腹や運動によって体にエネルギーが不足すると、脂肪は「脂肪酸」と「グリセロール」に分解されます。脂肪酸はエネルギー源として、筋肉の細胞などにある焼却炉(ミトコンドリア)まで運ばれます。この運搬を助けてくれる成分がカルニチンです。カルニチンは牛肉やラム肉などに多く含まれますが、サプリメントで摂取するのもおすすめです。
◆脂肪を燃焼させる
最後に脂肪を燃やします。ここで気をつけるべきは、お腹がすいてから食事することです。ミトコンドリアは空腹状態で活性化するので、惰性で何か食べるのは避けましょう。また、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸(レモン、キウイ、りんご等)、ビタミンB2(焼きのり、アーモンド等)の摂取は、ミトコンドリアの活性化に効果的なので、ぜひ覚えておいてください。
脂肪燃焼に効果的なのが、20分以上の有酸素運動(筋肉への負荷が比較的軽く、長時間継続して行なう運動)です。図のように、最初は糖質メインで消費されますが、20分を境に脂肪の消費が上回ります。しかし、あまり時間にとらわれすぎるのもよくありません。20分以下の運動でも脂肪は消費されるため、少しずつ細切れに運動することも決してムダではないのです。